0058 - 長財布を持てない人生

ブレードランナー2049を観てきた。めちゃめちゃよかった。興奮冷めやらぬまま、この感情の機微を書いておかないと、と文章を書いていたら「きみはこの人生では長財布を持てない人生だ」という声がした。長財布を持てない人生とは。たしかに今まで二つ折りのお財布しか持ったことがない。最近は誕生日が近いので、じぶんでお財布を新調してあげようか考えているのだが、かわいいと思うお財布も二つ折りのものばかりだ。長財布を持てるひとは選ばれたひとに違いない。ランチにいくOLがこぞって後ろ手に持つイメージしかないもの。そしてじぶんはOLではない。長財布を持てる女はピンク色の小物を持てるのだろうし、スカートやワンピースも着られるのだろうし、お化粧をしたり、まぶたやくちびるに色をのせたり、爪をかわいくしたり、まつげを増やしたりすることに抵抗がないに違いない。そして、お花の模様が刺繍された淡い色の、あるいは鮮やかな色の下着をつけるに違いない。一般的に女らしい、女っぽいものを選択することを許される人生を歩むってどんなだろう。我が家には今すぐにでも土に還れそうな色のものしかない。いいよ、別に長財布かわいいと思ってないし。ピンクより青がすきだし。それはそれで。